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N-10用 旋盤特殊親子爪と円形生爪の注意点

N-10用 旋盤特殊親子爪と円形生爪の注意点 | 社長ブログ

N-10用 旋盤特殊親子爪の製作をさせて頂きました。

ワーク外径Φ246を把握するための爪になります。

お客様の設備でセルフカット後、子爪を焼入れして完成となります。

耐久性と摩耗時の交換コストを抑えるために、親爪にはS45Cを子爪にはSKD11を使用しております。

SKD11は真空焼入れをすることで、焼入れによる歪みが少なく、硬度もHRC60以上とすることが可能ですので、耐摩耗性に優れております。

加工時に切削条件を上げても出来るだけ安定して把握出来るように、そして内径加工部のクランプ歪みを抑えるために扇形の形状で設計、製作をさせて頂きました。

円形生爪は外径切削後の把握の場合につきましては安定した把握や、クランプ歪みに対して有効ですが、黒皮把握には向いておりません。

円形生爪をセルフカットする際に、ワーク外径よりも若干小さめにすることが一般的です。

円形生爪で黒皮外径を把握すると、6点当たりになっているようで、実際には爪の外側同士が当たり、三点当たりに近い状態となるため、クランプ歪みが大きくなります。

黒皮の外径把握は扇型の爪で、当たり面が6等配となるようにすることで、クランプ歪みを抑える事が出来ます。

そして大切なのは、爪の耐摩耗性を確保することで、量産時に安定した品質が確保出来ます。

適当な爪や治具で、客先への流出不良となっている現場がございます。

治具や旋盤爪に初期投資をしっかりとすることで、結果的には低コストでの量産が可能になります。