少し前に納入をさせて頂きました、横型マシニング治具の紹介です。

客先で耐摩耗性が低く精度も安定しない治具で生産をしており、損失金額が大きくなっていたため、弊社で問題を解決する治具を製作をさせて頂きました。

クランプはインパクトレンチを使用し、ワーク回り止めは工具を使わずに手でしっかりとロックできる構造です。

ワークの基準ピンや受け面はＳＫＤ11＋真空焼入れ＋研磨品で、しっかりとした精度とかなりの耐摩耗性があります。

万が一ミスで部品を破損させたり摩耗したときには、交換が安価で済むようにパーツ交換が可能な設計をしております。

クランプミスが起こりにくいように、クランプは回転式では無くスライド式となっております。

横型マシニング治具では、クランプ時にクランプを手で押さえていないと自重でクランプが下がってしまう事がありますが、ボールプランジャをクランプに取り付けており、クランプを上にスライドさせたときにクランプを持っていなくても正確な位置で止まる構造となっております。

耐摩耗性が低い、部品が一体構造のため摩耗時にはまるっと作り替えが必要、作業性を考慮していない治具を、客先で見かけることも少なくありません。

こだわりのない治具は最初の設計・製作費は抑えられても、部品寿命が短かったり、作業性が悪いと生産性や品質に影響をします。

耐摩耗性の高い部品やミスが起こりにくい構造とすることで、安定した品質で生産が出来ます。

良い治具を最初に作ることで結果的には安く済むことが少なくありません。

治具は品質・コストに直結しますので、良い治具にこだわって頂く事は重要です。