2013.07.30
中国製の工作機械
これはお客様の工場内にある中国製の工作機械の部品です。
制御装置は日本製ですが、本体は中国製の物です。
実際に動かしてみるとあちこち不具合があり、正常稼働までには不具合部品の作り直しが必要です。
不具合部品と図面を照らし合わせると、形状が大幅に違っておりました。
部品の加工精度や組付け精度が悪いのか?組み立て時に干渉する部分をエンドミルで追加工した形跡や、必要な段差をサンダーで削ってあるなど日本では信じられない部品です。
設計者が加工の知識に乏しいのか?図面に加工が不可能な部分があり、現場で加工出来る範囲で対応している物でした。
制御装置が日本製ですので、精度は確保出来るそうですが、長く使用するには少々心配な機械であります。
以前、中国製の研磨機の不具合対策をした事がありますが、油漏れのあるシリンダーをバラすと日本ではあり得ない程の雑な設計と部品でした。
油圧回路にも問題があり、結局は油圧回路を全て作り換える対応をさせて頂きました。
その費用と工数を考えると、中国製の機械は安くは無いのかもしれません。
もちろん後からの工数を考えても中国製の方が安い物もあります。
その様なリスクを踏まえながら、設備の選定をされる事をお勧めします。